日本分析化学会 有機微量分析研究懇談会 The Association of Organic Micro-Analysts

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ミクロ電子天びん

  1. 定量分析とミクロ電子天びん
  2. ミクロ電子天びんの扱い方(概要)
  3. ミクロ電子天びんに関する研修会・セミナー

1.定量分析とミクロ電子天びん

有機元素分析をはじめとする定量分析においては、試料を正確にはかり取ること(ひょう量)が非常に重要です。また一般に有機元素分析におけるひょう量では、ミリグラムオーダーのひょう量が可能な「ミクロ電子天びん」が用いられます。

ミクロ電子天びんで正しい値を得るためには、装置の特徴を理解した上で、適切な管理・使用方法を身に付けることが大切です。

2.ミクロ電子天びんの扱い方(概要)

2.1.使用前の注意

  • ミクロ電子天びんの設置場所は、温度・湿度・気流などが安定していることが重要です。
  • 使用前には天びん本体および周辺器具を必ず清掃し、天びんの水準器を確認し、キャリブレーションを行います。
  • 分析試料、標準試料、ピンセット、ミクロスパーテル、試料容器などは、天びん台のまわりの温度になじませます。

2.2.使用時の注意

  • ミクロ電子天びんの使用時には、顔を近づけず、天びん室内に手を入れずに、ピンセットを使って試料容器などの出し入れをします。
  • 試料容器は、ピンセットなどを用いて天びん皿に載せ、風袋をはかり終えたら天びん皿から下ろし、天びん外の作業スペースで試料を入れてから、天びん皿に載せてはかります。

3.ミクロ電子天びんに関する研修会・セミナー

こうした知識・技術を習得する機会としては、各天びんメーカーが開催する講習会などがあります。しかし分析の現場からは、より実践的な技術やノウハウを学びたい、という声が多く聞かれます。そこで本研究懇談会では、ミクロ電子天びんを使用する上で役立つ知識と技術の習得を目的とした有料の研修会・セミナーを開催しています(開催時期等は、最新のイベントをご覧ください)。

3.1  ミクロ電子天びん技術研修会

ミリグラムオーダーのはかり取り初心者および中級者の方を対象に、「ミクロ電子天びんの基礎知識に関する講義」と「実際にミクロ電子天びんを用いた試料のはかり取り実技講習」を行います。

実際にミクロ電子天びんを用いたひょう量・分析作業が行われている機関(大学、研究所等)を会場としてお借りして開催しています。また講師は分析の現場で活躍している技術者が務め、ユーザーの視点から実践的な指導を行います。講師人数や装置台数の都合上、1回の研修会の定員は数名程度ですが、受講者に対して講師がほぼマンツーマンで実技指導を行います。

3.2.ミクロ電子天びんセミナー

ミクロ電子天びんのはかり取りならびに、試料の取扱いについて基礎から学べる座学のみのセミナーです。「ミクロ電子天びん技術研修会」で使用するテキストとビデオを基に講義を行います。ミクロ電子天びんを業務で使用する人だけでなく、化学天びん等を使用する人にも基礎知識として参加していただきたい内容となっています。