◆環境 ・防災◆ 自動車内のホルムアルデヒドを全自動で分析 | |||
自動車の内装品などから発生する揮発性有機化合物が人体に与える影響が問題になっている。特に、ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質と考えられており、自動車内の濃度は精度良く迅速に測定する必要がある。しかしながら、これまでの分析法は、煩雑な操作が必要であり、測定の精度にも問題があった。そこで、試料の採取から分析までを全自動で行える装置を開発した。測定部にフローインジェクションシステムを用いることで、再現性の良いデータを迅速に得ることが可能になった。本装置は,自動車屋内環境のモニタリング装置として広く普及するものと期待される。 |
|||
【J1017】 自動車部品材料から放出される極微量ホルムアルデヒドの全自動分析装置の開発 (アクア・ラボ1・ポリプラスチックス2・鳥取大地域3)○島田勝久1・風間秀幸2・ |
|||
自動車室内にはシート,フロアカーペットなどの部品材料並びに接着剤が使われているが,これらの材料から放出されるホルムアルデヒド(HA)などの揮発性有機化合物(VOC)がシックハウス症と同様に問題となっている 。現在,体に対するアレルギーを未然に防止するため,原材料に含まれるHA量の基準値が設定され,自動車の室内におけるVOC放散量の測定が行われている 。その測定の多くは手分析によるもので,蒸留水分注,加熱処理,冷却,分注,発色試薬(アセチルアセトン)の添加,放置,冷却,分析といった時間を要する行程がある 。この操作は非常に煩雑であり,測定の精度も劣っている 。そこで,本研究では,検体の前処理からHAの定量に至るまでの工程を完全に自動化した測定装置の開発をめざした 。 |
|||