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	◆新素材・　　　微小管内壁に固定化した酵素・色素による　先端技術◆　　　　　　目視型測定システム　　酵素を用いたバイオセンサーは選択性がよく，試料の前処理が不要であるなどの利点がある。酵素センサーからの出力を得るには光学的測定や電気化学的計測が必要であるが，これらはいずれも大掛かりな装置を必要とし，現場測定には適さない。本研究では，ゾル・ゲル法により酵素及び還元状態で青色を示す色素を微小管内壁に固定化した新規簡易型酵素センサーを開発した。このセンサーは，酵素と測定対象の反応を色素の減色した長さ又は色が消えるまでの時間を測定するものである。結果は，色の変化を目視することで得られるため，手軽に現場分析に適用可能である
	ゾル－ゲル法を用いた微小管内壁修飾型酵素センサーの開発　　　　　　　　　　　　　　　（東大院農学生命）　○前野克行、安保　充、大久保　明　　　　　　　　　　　　　　　［連絡者　：　大久保明、　電話　：　03-5841-5154］　近年、ゾル-ゲル法を用いたシリカゲル酵素固定化バイオセンサーが注目を浴びてきている。シリカゲルは水和力が強く、酵素の活性が保持されるという性質を利用し、電極表面やカラムの単体への酵素固定化法として用いられている。　また酵素を用いた分析法は、　�基質特異性による選択性の良さ，�目的成分の分離などの前処理が不要、という利点があり進展は著しい。酵素センサーは大きく分けると、電極に酵素を固定化した電気化学分析法および光で検出する光学的分析法が挙げられる。従来の酵素を用いた分析法は、厳密な測定結果は得られるものの、精密な分析装置が必要という問題点がある。今回はその問題点に対して、大掛かりな装置を必要とせず、現場ですぐに手軽に測定できる分析法の開発を目的としている。　そこで本研究では、ゾル-ゲル法による微小管内壁コーティングという手法を用い、酵素と還元状態で青色を示すメディエーターを微小管内壁に薄膜状に固定化した酵素センサーの開発を行った。このセンサーは、メディエーターの呈色反応に基づき、色の減色した長さ、もしくは色が消えるまでの時間で基質濃度を測定できる、新規超簡易型センサーの可能性がある。このセンサーの特徴として、�結果は青色→無色という色の変化を目視で可能、�大掛かりな装置は必要とせず、細管一つで測定可能、�手軽にできるのでフィールドワークに利用できる、といったことが挙げられる。また、酸化還元で色の変化が起こるメディエーターと反応できる酸化還元酵素であれば、この簡易型センサーへの応用が可能である。　今回我々は、APMV(N-(3-aminopropyl), N�-methyl-4,4�-bipyridinium)をメディエーターとして用い、酵素DMSOR（Dimethyl sulfoxide reductase）とともにシリカゲルに固定化した、簡易型センサーを試みた。このセンサーでは、図に示したように、半還元型APMV＋・の減色でDMSOを定量する。