北海道支部ニュース 28

日本分析化学会 北海道支部 200312


2003年度北海道分析化学各賞の受賞者決まる



支部会員より推薦のありました2003年度北海道分析化学各賞の候補者について、推薦書、履歴書、業績等に基づき慎重に検討した結果、2003年度の各賞受賞者を以下のように決定しましたのでお知らせいたします。なお、授賞式ならびに受賞講演は、2004年冬季研究発表会の会場で2月4()に行われます。会員の皆様のご参加をお願い申し上げます。


北海道分析化学功労賞

菖蒲明巳 (室蘭工業大学)

中野益男 (酪農学園大学)

原口謙作 (産業技術総合研究所北海道センター)

松永勝彦 (四日市大学)

吉澤逸雄 (北海道薬科大学)

 

北海道分析化学賞

古月文志 (北海道大学大学院地球環境科学研究科)

「両性イオンの電気的性質に関する分子レベルの研究」

 

北海道分析化学奨励賞

上野貢生 (北海道大学大学院理学研究科)

「ポリマーマイクロチャネルチップの創製と化学的応用」

 

 

 

 

平成15年度事業案内

39回氷雪セミナーのお知らせ

主催   日本分析化学会北海道支部

日時   2004110日(土)・11()

会場   渓流荘(札幌市職員共済組合定山渓保養所)、札幌市南区定山渓温泉西

2−5、

    電話:011-598-2721、 交通:JR札幌駅前バスターミナルからじょうてつバス「定山渓温泉行」に乗車、「定山渓大橋」で下車、徒歩4

 

プログラム

1日目 10日、13:0017:00

  1.  核施設事故の生体影響 (放医研) 木村真三 先生

2. 誕生直後の宇宙を探る (小樽商大) 杉之原立史 先生

懇親会   18:00

2日目 (11日、9:0012:00

3. 地理情報システム(GIS) の活用と未来 (酪農学園大) 金子正美 先生
4. 道東のゴミ問題と環境対応・その分析化学との接点 

(北見工大) 伊藤純一 先生

参加費   会員 11000円、会員外 12000円、(含宿泊、懇親会費、当日受付にて支払い)

参加申締切 1210日 ()

申し込み方法 氏名(ふりがな)、勤務先、所属、連絡先(所在地、郵便番号、電話・FAX等、E-mail)を明記の上、郵便、Fax又はE-mailにて、下記宛にお申し込みください。

申込先 002-8502 札幌市北区あいの里5-3-1 北海道教育大学札幌校 地球環境教育課程 佐々木 胤則 (電話:011-778-0427FAX011-778-8822E-mail : sasakit@sap.hokukyodai.ac.jp

 

 

 

 

 

 

北海道支部2004年冬季研究発表会のお知らせ

 

共催 日本分析化学会、日本化学会、日本エネルギー学会各北海道支部、触媒学会北海道地区


期日 23()4()

会場 北海道大学学術交流会館

発表申込締切 117 () (必着)

予稿原稿締切 1212 () (必着)

参加登録予約申込締切 1212 ()

懇親会予約申込締切 120 ()

発表形式 口頭発表 (質疑応答を含め15分を予定)OHPのみ。

     ポスター発表の詳細は申込者に後日連絡する。

発表申込法 1件ごとに以下の内容を明記のうえ郵送、FAX、あるいはE-mailでお申し込み下さい。

(1)講演題目、(2)発表者、ふりがな(講演者に○印)(3)所属、  (4)申込者氏名、連絡先(住所、電話、FAXE-mail)(5)口頭発表、ポスター発表の希望(口頭発表申込多数の場合はポスター発表とさせていただく場合もあります。同一研究室から複数の口頭発表の申込をする場合は優先順位を記入)(6)講演概要(100字程度)

参加登録費(含講演要旨集)  会員:一般2000円、学生1000円。

会員外:一般3000円、学生1200

懇親会 23()18時より北海道大学クラーク会館大集会室にて開催

予約受付(12月12日までに払込分):一般5000円、学生2000円。

当日受付:一般6000円、学生3000円。

参加登録・懇親会予約方法 (1)氏名、(2)所属、(3)連絡先、(4)懇親会出席の有無を明記してお申し込み下さい。参加登録費、懇親会費は書留または郵便振替(口座番号:02750-3-62211、口座名:2004年冬季研究発表会)にて送金下さい。

申込先 〒061-0810  札幌市北区北10条西5丁目 北海道大学大学院地球環境科学研究室内 北海道支部2004年冬季研究発表会実行委員会 

島津 克明

電話:011-706-2276 FAX011-706-4868

E-mailshimazu@ees.hokudai.ac.jp

 

 

これまでの終了行事報告

19回分析化学緑陰セミナーを終えて

 

北海道大学大学院工学研究科

石田晃彦


北海道支部主催「分析化学緑陰セミナー」が、75()6() の2日間、夕張市のファミリースクール夕張にて開催されました。緑陰セミナーは、分析化学に携わる若手を中心とした北海道支部の恒例行事であり、さまざまな研究事情にふれながら、情報交換や懇親会を通して参加者相互の連携を強化する目的で開催されてきました。19回目を迎える今回は、一般15名と学生56名の方々のご参加をいただきました。より広い若手のネットワークを築くため大学関係者以外も積極的に案内をしたところ、昨今の経済的事情にもかかわらず数社から参加がありました。

今回の講師には、大学の教官をはじめとする一般参加者にとってもよい刺激となるよう、道内で活躍し、若手ですばらしい成果を上げておられる5名をお迎えしました。第1日目は、古月文志先生(北大地球環境)に「分子レベルで見た生体膜/イオン間相互作用」と題して、正負両方の電荷をあわせもつ生体膜とイオンの相互作用を液体クロマトグラフィーの手法を取り入れて検討された成果についてお話しいただきました。続いて、角皆 潤先生(北大院理)には、「安定同位体分析技術の進歩と大気中微量物質の天然トレーサーとしての応用」と題して、地球環境における元素の挙動の解明に安定同位体、キャピラリーガスクロマトグラフィー、および質量分析計を利用する新しい手法について講演していただきました。とても力強い発表にはご自身の研究に対する信念を感じさせられました。初日最後の講師として、野田浩之博士(北大理学)には、「赤外分光法による固液界面でのナノ分子構造と反応ダイナミクス解析」と題して、 表面増強赤外分光法および走査型トンネル顕微鏡を駆使した電極反応ダイナミクスの解析結果と興味深い知見についてお話ししていただきました。第2日目は、斉藤伸吾先生(北見工大)に、「速度論的特性を利用した多座キレート錯体系のプレカラム誘導体化分離分析システム」と題して、ポリアミノカルボン酸を配位子とする金属錯体に対する詳細な検討とその成果を基礎としこれまでの性能を超える金属イオンの分離分析法について講演していただきました。山崎健一先生(北大地球環境)には、「DNAチップ基本技術の確立とビジネス化」と題して、DNAマイクロアレイの事業化と先生が結成されたDNAチップコンソー

シアムについて講演していただきました。近年大学の教官による事業化が注目されていることもあり、講演に対する反響は大きく予定の時間を越えて質疑・応答が行われました。

上記の招待講演のほか、学生による研究発表と懇親会も行われました。今回は学生どうしの積極的な発表と討論をさらに促そうと、これまでポスター形式だった学生の研究発表を口頭発表にして募集しました。しかし、時期的に夏季研究発表会や年会などを控えていたことなどもあり、発表件数は残念ながら1件だけでした。そのような中、北見工大の牧野悠一君が唯一の発表者として堂々と発表してくれました。また、座長を、北大地球環境科学研究科博士課程の寺島元基君が引き受けてくれました。第1日目の夕飯のあと、恒例の研究室・職場紹介を兼ねた懇親会が行われました。各団体とも見て楽しい資料を用意され、OHPや液晶プロジェクターを使用して紹介していました。そのあとは、いくつかの宿泊室に分かれての2次会となりました。明け方まで分析化学について熱く議論する学生の姿が見られ頼もしく思えました。別の部屋では若手教官や企業からの参加者の間で有意義な情報交換が行われたようでした。また、最近は緑陰セミナーの企画に参加できる若手教官の数がやや減少傾向にあるため、今後の運営方法についての意見も出されました。

最後になりましたが、お忙しいなか講演を快く引き受けられ、発表していただいた講師の皆様に心よりお礼申し上げます。本セミナーの開催にあたり、ご協力いただいた参加者および関係者の皆様、また差し入れをいただきました方々にも深く感謝いたします。そして、財政的な援助をいただきました北海道支部に対してお礼申し上げます。


その他の終了事業報告

 

 

2003年夏季研究発表会719()、日本化学会、日本分析化学会・高分子学会・日本エネルギー学会各北海道支部、日本セラミック協会・有機合成協会各東北北海道支部、触媒学会北海道地区との共催により、北見工業大学において参加者210名を集めて開催された。西村紳一朗先生(北海道大学大学院理学研究科)による「21世紀の生命科学をリードする化学生物学(Chemical Biology)」および青木 清先生(北見工業大学)による「水素誘起アモルファス化」が特別講演としてまた、116件の一般講演が行われた。

 

2003年北海道地区化学教育研究協議会928()、日本化学会・日本分析化学会北海道支部、日本化学会北海道支部化学教育協議会の共催により、北海道大学大学院地球環境科学研究科において開催された。特別講演として、渡辺正先生(東京大学生産技術研究所)による「環境を化学の目で見る」および池上正先生(日本化学会副会長 旭化成()常任顧問)による「国際化学オリンピックと化学教育」が行われた。続いて、4件の一般発表と自由討論が行われ、37名の参加者があった。

 

平成15年度日本分析化学会北海道支部公開セミナー103()、旭川工業高等専門学校において「環境汚染」をテーマに開催された。講演は松久喜一氏(旭川工業高等専門学校)による「環境汚染の動向」、古崎 睦氏(旭川工業高等専門学校)による「浜のダイヤホタテの光と陰」および南 尚貴氏(旭川市立博物館)による「旭川周辺の帰化動物」の3題であった。参加者は47名であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

支部会員の欄

 

この欄では、分析化学会の北海道支部の転出や転入・新入会など、会員に関する情報をお伝えします。新たに以下の方々の入会が認められました(ぶんせき2002年8月〜12月号から)。これらに関する情報をお持ちの方は、支部ニュース編集委員までお知らせください。

 

児玉 幹司   ホクレン農業総合研究所   段坂 直樹  北見工業大学大学院()

西島 喜明  北海道大学()           萩野  博  ()北海道環境科学技術センター

Svetlana                             畠山美奈子 北海道大学大学院()

Momchilova  北海道大学大学院()     青島 陽子  北海道大学大学院()

石川 悟士  北海道大学大学院()     上田 雄一  北海道大学大学院()

大森 祥司  北見工業大学工学部       田岡裕佳子  北海道大学大学院()

目黒 暢子  北海道大学大学院()     柳下 堅志  北海道大学大学院()

山田 夏子  北海道大学理学部         山田 涼太  北見工業大学大学院()

(順不同)

 

編集後記 

 

 


 北海道支部ニュース28号をお届けします。会員の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。今年は12月にしては雪も少なく、例年に比べて暖かい冬でありますが、どうか風邪などには気をつけてお過ごしください。

 来年度、支部ニュース編集委員、村井 毅(北医療大)と齋藤伸吾(北見工大)は、新委員と交代になります。新委員は、石坂昌司氏(北大院理)と西村一彦氏(北海道立衛生研究所)です。今後も北海道支部ニュース編集委員へのご支援をよろしくお願い申し上げます。また、北海道支部のホームページには最新情報、支部ニュースのバックナンバーが掲載されていますので、ご活用下さい。

(編集委員:村井 毅、齋藤伸吾、坂入正俊、阿部正明)