北海道支部ニュース 第26号
日本分析化学会 北海道支部 2002年12月
2002年度北海道分析化学会北海道支部各賞選考委員会が11月28日(木)に北海道大学ファカルティハウス「エンレイソウ」で開催されました。支部会員より推薦がありました候補者につきまして、推薦書・履歴書・業績等に基づき慎重に検討した結果、2002年度の各賞を以下のように決定致しました。本年度は残念ながら北海道分析化学賞は該当者がありませんでした。なお、授与式ならびに受賞講演は2003年冬季研究発表会の会場で2月5日(水)に行われます。支部会員の皆様のご参加をお願い申し上げます。
北海道分析化学功労賞
厚谷 郁夫 (北見工業大学) 長谷 部清 (北海道大学大学院地球環境科学研究科) (故)赤塚 邦彦 (北見工業大学)
北海道分析化学奨励賞
石坂昌司 (北海道大学大学院理学研究科) 「全反射蛍光分光法による液/液界面の研究」
平成14年度事業案内
主 催 | 日本分析化学会北海道支部 |
期 日 | 2003年1月11日(土)・12日(日) |
会 場 | 渓流荘(札幌市職員共済組合定山渓保養所) [札幌市南区定山渓温泉西2-5,電話:011-598-2721] |
交 通 | JR札幌駅前バスターミナルから、じょうてつバス「定山渓温泉」行きに乗車,「定山渓大橋」で下車(所要時間70分),徒歩4分。又は、地下鉄南北線真駒内駅前から、じょうてつバス「定山渓温泉」行きに乗車,「定山渓大橋」で下車(所要時間40分),徒歩4分。 |
プログラム |
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第1日(11日,13:30〜17:00) | |
1. 酸素環境で生き残った生命 | (北大院医)藤田 博美 |
2. 活性酸素の意味論:生物進化から疾患を考える | (大阪市大院医)井上 正康 |
第2日(12日,9:00〜12:00) | |
3. 環境汚染化学物質の生体影響 | (北大院地球環境)蔵崎 正明 |
4. ボルネオの環境変化と大河に生息する生物 | (北大院地球環境)岩熊 敏夫 |
懇親会 | 11日(土)18時より |
参加費(含宿泊・懇親会費) | 会員 11,000円,会員外 12,000円 (当日受付にてお支払い下さい) |
参加申込締切 | 12月10日(火) |
申込方法 | 氏名,勤務先・所属,連絡先(所在地,郵便・電話・FAX番号,E-mail)を明記のうえ,郵便,FAX又はE-mailにて下記あてにお申し込みください。 |
《申込先》 | 北海道大学大学院医学研究科環境医学分野 齋藤 健 住所:060-8638 札幌市北区北15条西7丁目 |
連絡先: 011-706-5065、 FAX 011-706-7819、E-mail taksaito@med.hokudai.ac.jp |
共 催 | 日本分析化学会、日本化学会、日本エネルギー学会各北海道支部、触媒学会北海道地区 |
期 日 | 2003年2月4日(火)・5日(水) |
会 場 | 北海道大学学術交流会館 〔札幌市北区北8条西5丁目〕 |
日 程 | |
第1日目 | (2月4日) |
一般講演 | A会場:9:00〜15:00, B会場:9:15〜15:00 |
特別講演 | (A会場, 15:15〜 ) |
1. | GC-AMS:加速器質量分析法に基づく環境化学物質の新しい起源・動態研究手法 (国立環境研)柴田康行 |
2. | 高分子微粒子を利用した抗レトロウイルスワクチンの開発 (鹿児島大工)明石 満 |
第2日目 | (2月5日) |
一般講演 | A会場:9:00〜15:00, B会場:9:15〜17:15, ポスター:12:00〜14:00 |
北海道分析化学功労賞、奨励賞授与式(A会場, 15:15〜16:00) |
参加登録費 | (いずれも講演要旨集代含む) |
会 員:一般 2,000円、 学生 1,000円 会員外:一般 3,000円、 学生 1,200円 |
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懇親会 | 2月4日(火)18時より北海道大学百年記念会館きゃら亭にて開催。 |
会費 |
予約受付:一般 4,000円、学生 3,000円(12月13日までに払込分) 当日受付:一般 5,000円、学生 4,000円 |
参加申込方法 | 12月13日までに、@氏名、A所属、B連絡先、C懇親会出席の有無を明記して下記申込先まで郵送・FAXあるいはE-mailでお申し込み下さい。 参加登録費、懇親会費は下記申込先まで書留または郵便振替(口座番号:02730-9-17906、口座名:2003)にてご送金下さい。 |
《申込先》 北海道支部2003年冬季研究発表会実行委員会 神 和夫 住所:〒060-0819 札幌市北区北19条西12丁目 北海道立衛生研究所 健康科学部 連絡先: 011-747-2733、 FAX 011-736-9476、E-mail kjin@iph.pref.hokkaido.jp 当発表会の詳細なプログラムは日本分析化学会北海道支部ホームページに掲載されています (http://nakamura-2.ees.hokudai.ac.jp/JsacBranch/gyouji/toukiken03prg.html)。 |
これまでの終了行事報告
北海道大学大学院理学研究科
石坂 昌司
分析化学に携わる若手にはすっかり恒例となりました「分析化学緑陰セミナー」は、今年で18回目を迎えました。今年の分析化学緑陰セミナーは、7月6日(土)・7日(日)の両日、おこばち山荘(おたる自然の村nにて50名の参加を頂き開催されました。
今回のセミナーでは、道内外から4名の先生にご講演をお願い致しました。第1日目には、堀田純一先生(北大電子研)に「光の放射圧を利用した微弱力測定」と題してご講演頂きました。光学顕微鏡下のマイクロメートルサイズの微粒子に働く、ナノ〜ピコニュートン程度の微弱な力を評価する手法を原理から分かりやすく解説して頂きました。山口央先生(東北大院理)には、「金ナノ微粒子を用いたDNA検出法」と題して、最近話題となっておりますDNAチップにおける表面プラズモン共鳴を用いた高感度検出法の開発に関して御紹介頂きました。第2日目には、伊東佳美先生(北海道薬科大)に「エストラジオール17-サルフェートの臨床的意義解明のための基礎研究−主に代謝研究―」と題して、妊娠中毒症との関連についてご講演頂きました。坪井泰之先生(北大院理)には、「TICT分子系光ダイナミクスの新しい展開」と題して、ご自身の研究成果に加え、TICTの歴史と現状についても詳しくご紹介いただきました。どの講演におきましても、活発な質疑応答が行われましたが、特に学生からの積極的な発言が多数みられ、とても有意義な講演会であったと思います。
また、第1日目の夕方にはポスター発表も行われました。今年は発表件数4件と少なかったのですが、学生に混じって、道外から津越敬寿先生(産業技術総合研究所)にポスター発表して頂きました。こちらの方でも活発な議論が行われました。ポスター発表後には、恒例の懇親会と研究室紹介が行われ、同世代の仲間達との交流と親睦が大いに深められたと思います。
最後に、御忙しい中御講演をお引き受け頂きました講師の方々ならびにポスター発表をして下さいました方々に感謝申し上げます。本セミナーの開催にあたりご協力とご理解頂いた参加者の方々ならびに関係各位に、また差し入れを頂きました先生方に御礼申し上げます。そして、財政的な御支援を賜りました分析化学会北海道支部に御礼申し上げます。
日本分析化学会第51年会が、9月19日(木)から21日(土)の3日間にわたり、喜多村幹事を実行委員長として、北海道大学高等教育機能開発総合センターおよび隣接する情報教育館を会場に開催された。講演総数830件、参加登録者1350名となり盛会であった。
講演分類は例年どおり26とし、技術功績賞、奨励賞受賞講演各3件、テクノレビュー講演10件は関連深い一般講演会場で行われた。また、11の研究懇談会が18件の講演を企画し、関連の講演会場で発表が行われた。環境・地球化学関連及び汎用分析分野は例年通り講演数が多かったが、本年会では生体関連・医療分野の発表件数が多かったのが特徴である。
本年会の特別企画として、実行委員会企画の付設シンポジウム2件と若手交流会企画のシンポジウム1件が開催された。付設シンポジウムのテーマの1つとして、北海道大学が全国でも唯一の大学院地球環境科学研究科を擁すること、および例年、環境・地球化学関連の発表件数が多いことから「地球環境を支える分析化学」を設定し、4名の講演者にお願いした。また、今日、食品の安全性や品質、食品のもつ機能性に大きな関心がもたれており、食品を正しく理解し、食品に関わる諸問題を解決する上で分析化学の果たす役割はきわめて大きいことから、第2のトピックスとして「命をはぐくむ食品と分析化学」を取り上げ、4名の先生方に講演をいただいた。高感度、高時間分解、高空間分解を兼ね備えた計測技術の発展は目覚ましく、分析化学の分野において、最重要なトピックスの1つである。そこで、若手企画シンポジウムとして「限界に挑む新計測法」をテーマに、関連する各分野の最前線でご活躍の先生をお招きしご講演いただいた。
1日目の18時から大学生協食堂でミキサーが行われ、招待講演者を含め約190名の参加があった。北海道ならではの「鮭のチャンチャン焼き」、「ジンギスカン」、「とうもろこし」等を楽しみながらの歓談・交流が終了時間まで続いた。2日目の13時から、分析化学会各賞授賞式と受賞講演が北海道大学学術交流会館で行われた。18時から、サッポロファクトリー「ビアケラー札幌開拓使」で懇親会が開催された。約400名の参加者には、ジョッキ片手に北海道の食べ物を好きなだけ味わっていただいた。
北海道支部は会員総数約260名の最小支部であり、多くの正会員は、事あるごとに繰り返し役割を与えられる。本年会においても、ベテラン実行委員の方々が各々の担当分野で滅私奉公して頂いたお陰で、致命的なトラブルも無く終了するこができた。
(以上、ぶんせき誌12月号掲載記事より抜粋し総括しました)
7月19日(金)、日本化学会・日本分析化学会・高分子学会・日本エネルギー学会・石油学会 各北海道支部、日本セラミックス協会・有機合成化学協会 各東北・北海道支部、触媒学会北海道地区との共催により、旭川工業高等専門学校において参加者167名を集めて開催された。中西八郎先生(東北大・多元研)および前 晉爾先生(旭川高専)による特別講演と103件の一般講演があった。
9月28日(土)、日本化学会・日本分析化学会 各北海道支部、日本化学会北海道支部化学教育協議会の共催により、北海道大学大学院地球環境科学研究科において開催された。特別講演として、竹内浩士先生(産業技術総合研究所)による「大気の化学と浄化技術」および細矢治夫先生(日本化学会化学教育協議会議長)による「諸外国の初中等教育事情―特に理科教育について―」が行われた。続いて、4件の一般発表と自由討論が行われ、36名の参加者があった。
10月18日(金)小澤幹事のお世話により、室蘭工業大学大学会館多目的ホールにおいて「PCB廃棄物処理とPCBの分析」をテーマに開催された。講演は島崎 昭氏(北海道胆振支庁地域対策部)による「PCB廃棄物処理の背景」、鈴木 明氏(オルガノ(株))による「超臨界水酸化法によるPCBの完全分解処理」および高菅卓三氏((株)島津テクノリサーチ)による「PCBの分析について」の3題であった。参加者は73名であった。
11月13日(土)北海道大学工学部材料・化学棟526号室において「The Role of Near Surface Structure on The Localized Corrosion of Impure Aluminum」のテーマで講演会が開催された。
この欄では、分析化学会の北海道支部会員の転出や転入・新入会など、会員に関する情報をお伝えします。新たに以下の方々の入会が認められました(ぶんせき 2002 年8月〜12月号)。これらに関する情報をお持ちの方は、支部ニュース編集委員までお知らせ下さい。
荒木 武志 北海道大学大学院(理) | 笹木 哲也 北海道大学大学院(理) |
齊藤 洋和 北見工業大学大学院(工) | 佐能 啓太 北見工業大学大学院(工) |
高橋 隼人 北海道大学大学院(地球環境) | 田尻 智計 北海道大学大学院(水) |
平賀 悠文 北海道大学大学院(地球環境) | 多田景二郎 北海道大学大学院(地球環境) |
三木 敦史 北海道大学大学院(地球環境) | 西村 一彦 北海道大学大学院(水) |
三宅 博都 北海道大学大学院(地球環境) | 早川 洋平 北海道大学大学院(工) |
森田 啓介 北見工業大学大学院(工) | 藤江 紀史 北見工業大学(工) |
山口 佳奈 北海道医療大学大学院(薬) | 三浦 雅洋 北海道大学大学院(地球環境) |
三浦 孝之 室蘭工業大学(工) | 大塚千恵子 北海道大学大学院(工) |
蔡 婉紅 北見工業大学大学院(工) |
赤塚邦彦氏(北見工業大学)逝去の報に接しました。本支部はここに謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。
大変遅くなりましたが、北海道支部ニュース26号をお届けします。今年は日本分析化学会第51年会を北海道支部でお世話することになり、関係者の皆様には何かと慌ただしい日々を過ごされたことと思います。本当にお疲れ様でした。
さて、会員の皆様におかれましてはいかが御過ごしでしょうか。今年の冬は雪が少ないと思っておりましたら、あっという間に例年並の積雪となってしまいました。今年も残り少なくなりましたが、どうか体に気をつけて御過ごし下さい。
支部ニュースに関するご意見・ご要望がございましたら連絡を下さい(連絡先:伊藤慎二 E-mail:itoh-m33@hokuyakudai.ac.jp)。また、北海道支部のホームページには最新の情報や支部ニュースのバックナンバーが掲載されていますので、是非ご活用下さい。
(編集委員:伊藤慎二、古月文志、村井 毅、斎藤伸吾)
(北海道支部のホームページ http://nakamura-2.ees.hokudai.ac.jp/JsacBranch/index.html)