第68回分析化学討論会について
第68回分析化学討論会実行委員長(宇都宮大学農学部)

深見 元弘

 本会では年に2回,春に討論会,秋に年会を催し,研究成果の発表を通して,会員相互の情報交換を行い,分析化学の発展と普及に努めています。
 第68回分析化学討論会は,日本分析化学会関東支部の担当で,宇都宮市の宇都宮大学峰キャンパスにおいて,5月19日(土)と20日(日)の両日開催されます。今回は3つの主題討論と3つの公開シンポジウムを企画しました。以下にその概要を示します。

主題討論
 1.バイオイメージングの新展開
   画像処理技術の発展は分析科学に新たなブレイクスルーをもたらしています。バイオ

   メージング技術は,医療やバイオテクノロジーにおけるキーテクノロジーであることから,
   広範な視点で討論します。

 2.安心と安全に役立つ分析化学
   安心で安全な生活を営みたいという人類の願いに,分析化学はいかに貢献できるか?食品,
   環境,セキュリティーの分析法と信頼性などについて広く討論します。

 3.ナノサイエンスの新展開
   ナノテクノロジーの進歩と各種機能性ナノ構造体の開発について,分析科学の観点から多
   面的にとらえ討論します。

公開シンポジウム
 I. 高等化学教育の一貫性と高大連携
   大学全入時代の大学生の基礎学力低下について,化学教育と高大連携の切り口から議論します。

 II. テラヘルツ領域の分光技術の最前線と分析化学(日本分光学会テラヘルツ分光部会共催
   種々の分析・検査技術への応用が期待されているテラヘルツ分光技術の現状とその分析化学へ
   応用,展望について議論します。

 III.次世代の分析・計測?若手研究者の挑戦
   マイクロ・ナノ科学と分光手法にかかわる若手研究者による分析化学の新展開について議論
   します。

 このほか一般講演(口頭発表とポスター発表)など総計470件が予定されています。この中には,企業による新製品・新技術を紹介するテクのレビューも含まれています。

 この冊子は、本討論会で発表される一般発表とポスター発表の中から,社会的に関心が高いと思われるものを分野別に選んで,分かりやすく解説したものです。さらに詳しいことをお知りになりたい方のために,講演番号と発表者の連絡先を記載してあります。この冊子を通じて,本会の活動の一端をご理解いただき,ご支援を賜れば幸いです。

総講演数470件。内訳:主題講演31件;一般講演(口頭206,ポスター 185);テクノレ
ビュー講演(ポスター 8);特別・依頼講演(22);その他の講演(公開シンポジウム 18)