◆新素材・ 酵素を強固に固定化できる微小磁性粒子を利用したバイオセンサの開発 先端技術◆ |
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医療の現場では,グルコースやコレステロールなどの生体成分を正確且つ迅速に分析することが重要である.これらの分析には,酵素を用いたバイオセンサが用いられているが,最近では,より簡便な分析法を確立するため,この酵素を微小なチップに固定化する技術の開発が進められている.本研究では,非常に微小な磁石に酵素を固定化したバイオセンサを開発した.このセンサでは,グルコース,L-グルタミン酸,コレステロールを測定することができる.本法はマイクロチップへの導入も容易であり,種々の病理検査チップ作成のための新技術として期待される. |
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【H1008】 磁性アパタイトナノ粒子の特性を利用したフローインジェクション (阪府大院工)○市成祐一・川村邦男・八尾俊男 |
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バイオセンサは、酵素や抗体など生体機能性分子を固定化したレセプター部位と、そこで得られた物質量に基づく化学的変化を電気信号に変換するためのトランスデューサー部位とから構成されている。一般的に、センサの応答の特異性はレセプター部位での反応の特異性により、センサの感度はトランスデューサー部位の感度による。 |
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酵素として分子量、等電点の異なるグルコース酸化酵素、L-グルタミン酸酸化酵素、コレステロール酸化酵素を選び、それぞれグルコースセンサ、L-グルタミン酸センサ、コレステロールセンサを作製し、特性を評価した。 本法は多チャンネルマイクロチップへの酵素固定化部位の簡便な作製法として有用であり、種々の病理検査チップへの応用が期待できる。また、酵素の固定化のみならず、抗体やDNA分子の固定化にも適用でき、免疫チップやDNAチップへの応用も期待できる。 |
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