◆生活文化・ 微 量 金 属 の 添 加 で す だ ち の 果 皮 を 緑 色 に 保 つ エネルギー◆ |
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すだちの果皮は鮮やかな緑色であるが,熱により茶色に変化するため,加熱加工は極めて困難であった。加熱しても緑色を保つ方法として,すだち果皮を真鍮釜に入れて熱する方法が知られているが,これには真鍮から溶出する微量金属が作用しているものと推定される。そこで本研究では,金属イオンとして,Cu,Zn,Fe,Mn,Co,Srを添加し,熱処理に伴うすだち果皮の色調変化を詳細に検討した。その結果,Cuの添加により,茶色になった果皮が再び緑色に戻ることが判明した。色調変化前後での果皮の分析から,CaとCuの濃度の増大が緑色化に寄与していることを突き止めた。 |
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【A2015】 すだち果皮の色調に及ぼす微量金属元素の作用 (徳島大工1・野田ハニー食品工業2)○木村仁美1・薮谷智規1・本仲純子1・ |
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鮮やかな緑色を特徴とする、すだちの果皮にはビタミンやミネラル等の栄養素を多量に含んでおり、食品としての有効利用が検討されている。また、食品の色は購買意欲と直結しているため、食品加工、販売に重要なファクターである。しかし、加熱加工を行う際にすだち緑色が茶色に変色することが問題となり従来は大半が廃棄物として処理されていた。このように加熱加工に耐える“緑色”を有する食品は極めて少なくその開発が求められていた。そこで、色調の保持に関する技術開発が行われ、現在ではすだち果皮を真鍮釜中で、加熱浸漬処理を行うことで再び緑色を呈することが報告されている。実際に、調理過程で加熱処理を伴う商品として緑色を保ったすだちマーマレードが加工販売されている。果皮の緑色変化の要因として真鍮の主成分であるCu、Znによる影響と考えられるが、詳しいメカニズムは不明の点が多い。 |
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色調変化処理 | |||||||||||||
処理前 | 処理後 | ||||||||||||