[Hiraganabunseki-org] FW: (再)機関誌「ぶんせき」の緊急訂正対応について
東海林 敦
ashoji @ toyaku.ac.jp
2022年 11月 7日 (月) 11:01:56 JST
みなさま
ネバネバ詐欺って何でしょう?
法的に訴えられても、問題がないものでしょうか?
公益社団法人日本化学会、公益社団法人日本生化学会、日本医学会 ではどのような対応をされているのでしょうか?
CC に農林水産省 等々のメールアドレスが記載されていますが、ムチンに関する国の見解はどうなっっているのでしょう?
食品を専門とする研究者のご意見や他学会での対応を考慮して、編集委員会としての対応を協議し、早下先生を含め理事会メンバーにもこのことをお伝えしたほうが良いのではないかと思ってしまいました。
基本的に難癖だと思いますが、
公共メディア じゃんぬは、ムチンにこだわっているのでしょうか?
こんなネットの記事もありました。
こうした効果があることから、強いお酒を飲むことが多い人、肉や魚の好きな人、疲労倦怠(ひろうけんたい)や体力の低下を感じている人、風邪をひきやすい体質の人などは、ムチンを積極的に摂取することがお勧めです。
http://blog.livedoor.jp/kiss919you/archives/2178139.html
東海林
----- 元のメッセージ -----
差出人: "菅寿美" <hsuga @ jamstec.go.jp>
宛先: "bunseki" <bunseki @ jsac.or.jp>
Cc: "hiraganabunseki-org" <hiraganabunseki-org @ jsac.jp>
送信済み: 2022年11月7日, 月曜日 午前 10:34:46
件名: Re: [Hiraganabunseki-org] FW: (再)機関誌「ぶんせき」の緊急訂正対応について
みなさま
お世話になっております、菅です。
下記のサイトの解釈や方針がもっともではないかという気がします。
[ https://ku-food-lab.com/?page_id=5 | https://ku-food-lab.com/?page_id=5 ]
要約すると、「ムチン」を英語の「mucin」(動物が合成する粘性のある糖タンパク質)の略語とするなら、植物のねばねばをムチンと呼ぶことは厳密には誤用だが、すでに食品中のネバネバを示す一般名詞として使われている現状からして、いわゆる「広義のムチン」を一概に“間違い”とすることは難しいのではないかとのことです。
結論として、放っておけばいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
菅 寿美
2022年11月7日(月) 9:50 < [ mailto:bunseki @ jsac.or.jp | bunseki @ jsac.or.jp ] >:
「ぶんせき」誌編集幹事の皆様
いつもお世話になっております。
下記のメールが庶務宛に届いたそうです。
どうしましょうか?
よろしくお願いいたします。
*在宅勤務中ですので問い合わせ・連絡は
メールにてお願いいたします*
◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆
公益社団法人 日本分析化学会
「ぶんせき」編集委員会事務局 佐藤 慈
〒 141-0031 東京都品川区西五反田 1-26-2
五反田サンハイツ 304 号
E-mail : [ mailto:bunseki @ jsac.or.jp | bunseki @ jsac.or.jp ]
◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆
From: Tsuyoshi Ikeda < [ mailto:ikeda @ hanamomi.net | ikeda @ hanamomi.net ] >
Sent: Sunday, November 6, 2022 1:19 PM
To: [ mailto:shomu @ jsac.or.jp | shomu @ jsac.or.jp ] ; [ mailto:kouhou @ mainichi.co.jp | kouhou @ mainichi.co.jp ]
Cc: 農林水産省 大臣官房秘書課 < [ mailto:kujyousoudan @ maff.go.jp | kujyousoudan @ maff.go.jp ] >; 文部科学省 研究振興局学術研究助成課 < [ mailto:gakjokik @ mext.go.jp | gakjokik @ mext.go.jp ] >; 厚生労働省健康局健康課 栄養指導室 < [ mailto:eiyou01 @ mhlw.go.jp | eiyou01 @ mhlw.go.jp ] >
Subject: (再)機関誌「ぶんせき」の緊急訂正対応について
Importance: High
公益社団法人日本分析化学会(東京都品川区) 御中
ご担当者さま
緊急訂正対応( 1 件)をお願いいたします。
(ご対応いただけない場合、法人格の取消しを含め、法的手続きをとります。
[ https://jeanne.jp/suifu_court_2022.9.13.pdf | https://jeanne.jp/suifu_court_2022.9.13.pdf ]
)
・ 2007 年:
山芋ではムチンといったでんぷん分解酵素が知られている。
[ https://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/bunseki2007/200705kougi.PDF | https://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/bunseki2007/200705kougi.PDF ]
「ムチン」とは、動物性の成分を指す言葉です。
[ https://shizu-eiyoushi.or.jp/news/%E3%80%90%E4%BC%9A%E5%93%A1%E3%81%AE%E7%9A%86%E6%A7%98%E3%81%B8%E3%80%91%E5%8B%95%E7%89%A9%E3%83%BB%E6%A4%8D%E7%89%A9%E3%81%8C%E6%8C%81%E3%81%A4%E3%83%8D%E3%83%90%E3%83%8D%E3%83%90%E6%88%90%E5%88%86/ | https://shizu-eiyoushi.or.jp/news/【会員の皆様へ】動物・植物が持つネバネバ成分/ ]
本件誤報が「ネバネバ詐欺」の温床になっていたことが判明し、全国的規模での訂正が行われています。
[ https://www.city.ibusuki.lg.jp/main/info/citizen/page025019.html | https://www.city.ibusuki.lg.jp/main/info/citizen/page025019.html ]
[ http://www.tsuchiura-pr.jp/page/page000005.html | http://www.tsuchiura-pr.jp/page/page000005.html ]
[ https://www.takahashishoten.co.jp/correction/26290/ | https://www.takahashishoten.co.jp/correction/26290/ ]
国等の調査の結果、植物の粘性物質をムチンと呼ぶ「明治百五十年の大過」は、現存する学術団体(公益社団法人日本化学会、公益社団法人日本生化学会、日本医学会)による誤った日本語訳(「粘液質」「粘素」「粘液素」)=「ムチン(粘質物一般の総称和名)」を端緒とした、「(動物の)粘液(英 : mucus 日 : ミューカス)」の主成分「糖タンパク質(英 : mucin )」と「(植物の)粘液(英 : mucilage 日 : ミューシレージ)」の主成分「ペクチン性多糖(英 : pectic polysaccharide )」の誤認混同に由来し、『広辞苑』で知られる岩波書店が戦前戦後にかけて出版した『理化学辞典』『生物学辞典』『英和辞典』がそのインフルエンサーとなっていたと結論付けられました。
「ムチン様」「ムチン質」はもちろん、「ムコ多糖体」、「ムコ多糖」、「コンドロイチン(硫酸)」、「ヒアルロン酸」、そして「ムチン型糖タンパク質」も動物性の成分を指す言葉です。
なお、最新の訂正状況については各自、キーワード検索「ムチン 訂正」でご確認ください。
「(サトイモに含まれる)ガラクタンは脳細胞を活性化」説は、サトイモに含まれる粘液(英 : mucilage 日 : ミューシレージ [ 粘質物 ] )の主成分「(ペクチン性)ガラクタン」の構成糖であるガラクトース(英 : galactose )を、牛乳や母乳に含まれる糖質成分(英 : lactose 日 : ラクトース [ 乳糖 ] )の構成糖であるガラクトースに準えたことに由来します。
前者(サトイモ)の場合、ガラクタンは(加熱)調理してもヒトの体内でも、その構成糖であるガラクトースに分解されることはありません。
また、後者(牛乳や母乳)の場合、グルコースとガラクトースからなるラクトース(乳糖)が、-乳糖不耐症のケースを除いて-、ヒトの体内で分解されて生じるガラクトースがそのまま脳や神経の発育に使われることもありません。
[ https://jeanne.jp/mextgo.html | https://jeanne.jp/mextgo.html ]
# 公共メディアじゃんぬ
学術秘書
池田です。
植物の粘液 は「ミューシレージ(英 : mucilage )」といい、その 主成分 は「ペクチン性多糖」です。
「多糖」を構成する主な単糖(例 ガラクトース、マンノース)が不分明でないものについては、その複数形名称(例 ガラクタン、マンナン)を用い、「ペクチン性ガラクタン」、「ペクチン性マンナン」と呼びます。
いも類では、ながいもやとろろいものペクチン性マンナン、さといもやじゃがいものペクチン性ガラクタンが知られています。
いわゆる「ペクチン」は、「ペクチン性多糖」の略称です。
こちらもご参照ください。
[ https://www.city.ashibetsu.hokkaido.jp/fs/9/0/2/1/5/_/kouhou9.pdf | https://www.city.ashibetsu.hokkaido.jp/fs/9/0/2/1/5/_/kouhou9.pdf ]
一方、 動物の粘液 は「ミューカス(英 : mucus )」といい、その 主成分 は「ミューシン(英 : mucin )」です。
一般に使われている「ムチン」は「(英 : mucin )」のドイツ語読みです。
植物の粘液の主成分「ペクチン性多糖」 と 動物の粘液の主成分「ミューシン」 を区別する理由は、
「ペクチン性多糖」が 「多糖」 である一方、
「ミューシン」は 「糖タンパク質」 である点にあります。
栄養学的には、
「ペクチン性多糖」も「ミューシン」も 食物繊維 です。
「ネバネバしたものを食べると体に良い」という健康情報自体、つまり、ネバネバ食が「粘膜を保護する」「胃腸にいい」も誤った日本語訳に由来しています。
したがって、実際の食経験に基づくものではありません。
野菜や発酵食品などのネバネバ食材の効能・効果がこれまで日本国内で当然のように語られてきたのは、
明治の頃にドイツ医学を学んだ医学者や医師たちが「独: Schleim 」を「(動植物の)粘液」と誤った語釈を与えていたからである、といってもいいすぎではありません。
その中のひとりが明治の文豪「森鴎外」こと森林太郎でした。
ドイツ語の辞書を引けば、「独: Schleim 」については3つの語釈があることがわかります。
1.(動物の)粘液
2.(植物の)粘液
3.病人食
3つ目の「病人食」は、「お粥」のことです。
「お粥」はネバネバというよりは「ドロドロ」しています。
また、「病人食」ですから、医学者や医師たちが研究ではなく、実際の臨床現場で使う言葉です。
実は「ネバネバは体に良い」という話は、ここから来ていました。
しかし、「3.病人食」はあくまで食べやすい調理済みの食べ物であり、野菜や発酵食品の成分の話とはまったく関係ありません。
それにもかかわらず、「ムチン」という呼称さえ変えれば問題ないとして、そこだけを訂正し、野菜や発酵食品などのネバネバ食材の効能・効果についての記述まではまだ改められていないのが現状です。
以上、よろしくお願いいたします。
では。
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公共メディア じゃんぬ
Common Sense, Jeanne
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代表取締役社長 池田剛士 ( 携帯 :09041347927)
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